機能安全規格IEC 61508対応とソフトウェア開発ツール
働き方改革や国内の労働力不足を受けて、日本国内の自動化設備や産業用ロボットの需要が拡大しているほか、中国やアジア地域でFA・制御機器市場が拡大しています。需要が加速している一方で、直接的もしくは間接的に人の安全に影響を与える可能性のある製品や部品の安全対策として、機能安全規格への準拠が求められ、電気・電子・プログラマブル電子システムに関する機能安全の国際規格である「IEC 61508」への関心も高まっています。
ここでは、特にソフトウェア開発から見た機能安全規格とは何か、規格に準拠するために何が必要か、IEC 61508対応にツールを使うメリットとツール選択の注意点について説明します。
機能安全規格IEC 61508とは
機能安全規格は、機能安全を実現するためのプロセスの枠組みを提供します。機能安全の国際規格「IEC 61508」は、安全関連システムを構成する電気/電子プログラマブルシステム全般を対象とする規格であり、自動車分野向けのISO 26262など、多くの製品派生規格がIEC 61508を基に制定されています。IEC 61508は、2012年以降、EU 圏内で販売される全産業機器の条件になるなど、輸出関連企業にとって無視することのできない規格です。
ソフトウェアツールの認証
IEC 61508は、ソフトウェア開発に利用するツールの妥当性検証の結果を要求します。ツールがTÜV SÜDなどの機関によって認証されていない場合、ツールの結果が正確で予測可能であり、安全に関わるソフトウェア開発に利用可能であることを利用者が文書化して証明する必要があります。これはたいへんに面倒で時間がかかる作業です。従って、ツール認証に関する労力を削減するには、認証済みのツールを選ぶことが重要です。
Parasoft C++testについて
テクマトリックス株式会社が販売しているC言語/C++言語対応 静的解析・単体テストツール「C++test」は、ソフトウェア開発チームの生産性向上と品質に効果があるさまざなベストプラクティスを自動化する統合ソリューションです。
C++testを利用すると、以下のテストを容易に行うことができます。
- 静的解析 - コードの静的な解析 、データフロー・制御フロー静的解析、メトリクス解析
- 単体テスト - 単体テストの生成、実行、最適化、保守
- 実行時エラー検出 - メモリアクセスエラー、メモリリーク、メモリ破壊など
IEC 61508対応ソフトウェア開発にParasoft C++testを利用すると、以下のようなメリットがあります。
IEC 61508で要求されるさまざまな技法に対応
C言語/C++言語対応テストツールであるC++testは、特定のコーディングスタンダードの推進、データフロー解析、MC/DCカバレッジの収集など、IEC 61508で推奨されるさまざまな技法をサポートしており、ソフトウェア検証の正確性と効率性の向上に役立ちます。
第三者認証取得済み
C++testは、国際的な第三者認証機関である TÜV SÜD社により、IEC 61508-3: 2010 を満足する T2 クラスのソフトウェア開発サポートツールとして認証を受けています。安全に関わるソフトウェア開発に利用可能であると認定されているため、利用ユーザーがツールの妥当性を検証する労力が省かれます。
ユーザーのIEC 61508認証取得を支援するパッケージ
IEC 61508認証取得を必要とするお客様に対して、安全性に関連する既知の問題のリスト、推奨されるテストコンフィギュレーションなどを含む、規格準拠に必要な労力を軽減するためのパッケージを提供しています。
まとめ
C++testは、IEC 61508に準拠したソフトウェア開発を支援するさまざまな機能を備えており、また、IEC 61508に準拠した開発プロセスでの利用をTUV SUD社より認証されているため、ユーザーによるツール認定の時間や負荷を軽減することができます。
C++testを活用することで、多くの要求に対してテストやエビデンス生成作業を簡略化することが可能ですので、この機会にぜび検討してみていただければと思います。
C++testの評価版などもご用意しておりますので、ぜひ、テクマトリックスにお問い合わせください。
C++test製品に関する情報
https://www.techmatrix.co.jp/product/ctest/index.html
C++test体験版
https://www.techmatrix.co.jp/product/ctest/trial/index.html
作成:テクマトリックス株式会社